GitHubへの登録とGitの初期設定

Gitが管理するソースコードのまとまりをリポジトリといいます。GitHubを用いると、クラウド上にGitリポジトリを保存しておくことができ、チーム開発を円滑に進めることができます。

GitHubに登録しましょう。

GitHubへの登録

公開鍵と秘密鍵の作成

GitHubにGitを用いて接続する際、自らを正規のユーザーであると証明するため、公開鍵と秘密鍵のペアを作成します。ターミナル(WindowsであればPowerShell、macOSであればTerminal.app)で以下のコマンドを実行します。

note

公開鍵暗号に関する詳細な説明は省略しますが、教養学部の情報の教科書にも載っていますし、詳しい数理的背景を知っている必要もありません。重要なのは、公開鍵暗号を用いることで何ができるのか、という点です。

$ ssh-keygen -t ed25519
Generating public/private ed25519 key pair.
Enter file in which to save the key (/Users/[ユーザー名]/.ssh/id_ed25519):
Created directory '/Users/[ユーザー名]/.ssh'.
Enter passphrase (empty for no passphrase):
Enter same passphrase again:
Your identification has been saved in /Users/[ユーザー名]/.ssh/id_ed25519.
Your public key has been saved in /Users/[ユーザー名]/.ssh/id_ed25519.pub.
The key fingerprint is:
SHA256:xjZbER36s2DNfwNCpk963KAvSa3+EPiOHILpLKqH1kE [ユーザー名]@[コンピューター名]
The key's randomart image is:
+--[ED25519 256]--+
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+----[SHA256]-----+

このとき、/Users/[ユーザー名]/.ssh/id_ed25519が秘密鍵の保存場所、/Users/[ユーザー名]/.ssh/id_ed25519.pubが公開鍵の保存場所です。Windowsの場合はC:\Users\から始まる文字列となっていることでしょう。

info

以後、「$」から始まる行は入力するコマンドを表すものとします。上記の場合であれば、ssh-keygen -t ed25519がコマンド入力です。このコマンドは何度か対話的な入力を求めてきますが、今回は何も入力せずEnterキーを押して構いません。

公開鍵が格納されたファイルの中身を表示させます。catコマンドを利用すると、ファイルの中身を簡単に表示させることができます。

$ cat /Users/[ユーザー名]/.ssh/id_ed25519.pub
ssh-ed25519 AAAAC3NzaC1lZDI1NTE5AAAAIFNwa2O/BIlw+WvisPCrSlM6IS2M2bbCRKNU9G8NYq2L [ユーザー名]@[コンピューター名]

ssh-ed25519 AA...2Lの部分をコピーしましょう。これが公開鍵です。

公開鍵をGitHubに登録する

設定画面へ移動

以上の図のように設定画面に移動し、SSH and GPG keysを選択します。New SSH keyから先ほどコピーした公開鍵を入力します。

SSH鍵の登録

公開鍵の登録は基本的に1端末につき1つです。鍵を作成した端末を区別できる適当な名前を「Title」に指定しておきましょう。

Gitの初期設定

設定画面のEmailsから、ダミーのメールアドレスを取得することができます。Gitを使用するにはメールアドレスが必要ですが、正直に正しいメールアドレスを入力してしまうとそれがGitHub上にアップロードされたとき、全世界中に自分のメールアドレスが公開されることになってしまうからです。

ダミーのメールアドレスの取得

ターミナルからGitの初期設定を行います。

$ git config --global user.email [ダミーのメールアドレス]
$ git config --global user.name [GitHubのユーザー名]

GitがGitHubを利用できるようになりました。